心理教育のコツ~テーマ設定~
Adherence Therapyのマニュアルを見ていくシリーズです。
PROCESS SKILLS
- Working collaboratively
- Set a clear agenda
- Emphasise personal choice and responsibility
- Enhanced self-efficacy
- Build self-esteem
- Safety
今日はSet a clear agendaについて。
そのセッションにおける話題、テーマを設定することについてです。
とりあえずマニュアルから引用しますと、、、。
「患者と一緒に明確なテーマ設定を行うことで、限られた時間を有効に活用し、明確な構造と焦点を定めることができる。患者がテーマ設定に参加することで、患者は自分がある程度の所有権と制御権を持っていると感じることができる。そして、治療者はこのテーマに従おうとするべきである」
前回、Working collaborativelyについて解説したのですが、その内容とほぼ重なりますね、、、。
過去記事の繰り返しになりますが、協働的な面接≒こちらがしゃべる前に患者さんにしゃべってもらう、だと思います。
心理教育のセッションは終始協働的であるべきで、その協働性を体現する一つの場面がテーマ設定ということだと思います。
話がこれで終わってしまいそうなので、もう少し付け足します。
以前にブリーフセラピーの本で読んでから、私が面接で話題を決める時によく使う言い方なのですが、
「前回は〇〇△△という話だったと思うんですが、前回話した時から今日までの間に考えたこととかあります?」
というのがあります。
前回話した時から今日までの間に時間が経っています。だからその間に患者さんなりに何か考えてアイデアが浮かんでいたり、考えが変わっていたりする可能性も多々あります。そのズレを確認し、必要であればアジャストした上で今日の話題を決めようというわけです。
当たり前と言えば当たり前ですが、これを入れると丁寧だし、もちろん協働的でもあると思います。