Adherece Therapy
Grayらも2002年に抗精神病薬のアドヒアランス向上を目的とした心理教育についてレビューしています。
「抗精神病薬のノンコンプライアンスはおよそ50%」とした上で、「教育は患者に対し、疾患と治療に関する知識は向上させるがコンプライアンスを向上するすることはない」としています。
また、「(Kempらの)Compliance Therapyのような認知行動的技法を用いるとコンプライアンスや再発防止に効果があるだろう」としています。
GrayらはKempらのCompliance Therapyを元にAdherece Therapyというプログラムを作成し、Web上でマニュアルも公開しています。
Adherence Therapyは訓練を受けた臨床医が患者と個別で行うセッションを想定していますが、その内容はアドヒアランスの問題にかかわるあらゆるスタッフが基本的に身につけてもよいのではないかな?という技術を含んでいます。
どれくらい役に立つかわかりませんが、このマニュアルを少しずつ翻訳してみようかな、と思っています。そして、せっかくなので「心理教育のコツ」として紹介していこうと思います。
ただ翻訳するだけでなく、私なりの考え、応用なども付け加えたいと思います。